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第5回:物語マーケティングで、地域と企業を活性化しよう。

嶋田俊平(株式会社さとゆめ 取締役 チーフコンサルタント)
人材・組織・経営-専門家コラム

 前号では、物語マーケティングのルール(約束事)のうち、以下の2つを紹介しました。
「①典型的なターゲットユーザーを主役とした物語であること」と「②主人公が成長し、成功を得る物語であること」です。

 

 今号では、3つ目と4つ目のルールを紹介しましょう。

 

 3つ目のルールは、「商品・ブランドが主要な役割を果たす物語であること」です。

 

 当然ですが、商品やサービスが物語の中に登場しなければ、それは「物語マーケティング」ではなく、ただの「物語」です。主人公(典型的なターゲットユーザー)が困ったときに、商品やサービスが登場して、主人公の悩みや課題を解決するような展開を考えてみましょう。

 

 なお、ストーリーはやみくもに考えてはいけません。物語マーケティングは、古代ローマ時代に遡る神話学、民話学等の物語研究がベースになっているので、その知見を存分に生かしていきましょう。

 

 語り継がれる物語には、主人公を巡る「越境」→「危機」→「成長」→「勝利」という流れが必ず入っていると言われていることが物語研究の中で明らかになっています(山川、2007)。

 

 「越境」:主人公に大きな環境変化が訪れる

 「危機」:主人公はどん底に落ちるがパートナーに出会い危機を逃れる

 「成長」:主人公は困難を克服し成長する

 「勝利」:主人公は目的を達成し報酬を得る

 

 この流れに沿って物語を考えていきましょう。それにより、マーケティングの観点からも有効な物語を創作することができます。それには色んな理由がありますが、例えば以下が挙げられます。

 

 ◎慣れ親しんだ商品ではなく、新しい商品やサービスの購入するのは、消費者が新しい環境に置かれた
  ときが多い。(例えば、就職、結婚、引越、出産等)→物語に「越境」を入れる意味

 ◎消費者の真のニーズにあった商品でないとヒットしない。ニーズとは消費者が困っていること、
  消費者が直面している危機に着目すべき。→物語に「危機」を入れる意味

 

などです。具体的なストーリーの作り方は、また改めてお話したいと思います。

 

 4つ目のルールは、「マーケター自らが創作した物語であること」です。

 

 ここで言うマーケターとは、一般的には企業の商品開発セクションや企画系・戦略系のセクションの担当者のことを指しますが、地方創生、地域づくりに物語マーケティングを活用する場合は、「マーケター=地域住民」や「マーケター=行政職員」となります。

 

house 日頃マーケティングを専門にしているわけではないのに・・・と抵抗があるかもしれませんが、マーケットや消費者のニーズは日々変わっていくので、外部の専門家にマーケティング戦略をつくってもらったところで、それは直ぐにニーズに合わないものになってしまいます。

 

 地元にいる方々(地域住民、事業者、行政職員等)が常に「マーケティング思考」を持って次の一手を考えていかなければならないのです。

 

 

 次号では、物語マーケティングを、地域創生の現場で活用した事例を紹介したいと思います。

 

〈 参考資料 〉

「事例でわかる物語マーケティング」(山川悟著、日本能率協会マネジメントセンター、2007年刊)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4820744542

 


 

shimada


 株式会社さとゆめ
 取締役 チーフコンサルタント 嶋田 俊平

京都大学大学院農学研究科修了。環境保全・地域振興の専門コンサルタント会社勤務を経て、2013年5月 株式会社さとゆめ 設立。コミュニティビジネスの計画策定から事業の立上げ、商品開発、販路開拓、店舗プロデュースまで、トコトン地域と伴走するコンサルタントとして、全国を飛び回る日々。
技術士(環境部門、森林部門)。

個人ブログ「日本再発見ノート」 http://shumpeishimada.hatenablog.com/

 


 

株式会社さとゆめ

「ふるさとの夢をかたちに」を合言葉として、持続可能な地域づくりのためのヒト・モノ・コト・バづくりをトータルコーディネートする伴走型コンサルティング会社。全国の隠れた逸品、頑張っている生産者を応援するためのアンテナショップ「さとゆめLAB SHOP」(永田町)も運営。

■会社HP http://satoyume.com/

■さとゆめLAB SHOP https://www.facebook.com/LabSatoyume

 


 

 

バックナンバー : 物語マーケティングで、地域と企業を活性化しよう。

 ◎第4回 http://www.kensyu.com/info/archives/985
 ◎第3回 http://www.kensyu.com/info/archives/706
 ◎第2回 http://www.kensyu.com/info/archives/483
 ◎第1回 http://www.kensyu.com/info/archives/69